ハイブリッド: 2010年9月 Archives

ULTRON 40mmF2

|
ULTRON 40mm F2 を装着すると
こんなふうになりますな。



パンケーキレンズは見るからに愛らしい。
ポルコ・ロッソの鼻のようで。

でまあ、商店街のカレを今日もモデルにした。



カレの向きが昨日と変わっていて、
店内が映り込んでいる。
うーむ。乱視もあるのでピントがつかみにくい。
そこそこ遊びだからね。愉しめればいいわけで。

昨日のカレは FA43mm F1.9 (K20D) です。これ。

王子の煙突

|

村田刑事の向こう側に煙突が見える。



たぶん「王子の煙突」でしょう。
佇んでいる場所は勇払の海岸だと思う。
この場所ではないか。



村田刑事が喪失したものは
妻、仕事への情熱だけではない。
親しかった世界、まっすぐな道理、自信、信頼・・・
まさにファロスですね。
まっすぐのびる道路も同じ象徴かな。
(オィディプス=クリシェそのもので申し訳ないが)

ニンゲンは村田刑事のようにイメージに翻弄され、
それでも反省的に生きる。
同時にイメージを組成し、ほぐし、また組成し
反省を繰り返す。
あれは実際に起きたことだったのか、単に幻視なのか、
不分明のまま生きていくしかないかのようだ。

それでいいのだ。
まっすぐなものがあるわけがない。
迂回し逡巡して生きるのがまっとうなのだ。
村田刑事に悲劇性をみるのではなく
ニンゲンのありうべき美しい「襞」、美しい「綾」をみる・・
生成変化を受け入れる・・

どうでしょうか?

日本製紙勇払工場

|
この場所、今回の苫小牧行きでは特定できなかった。
(『フリック』の冒頭とエンディングは同一シーン)



行く前は勇払に違いないと思っていたが、



・・あきらかに別物だ。支柱・柵がない。
こちらは日本製紙勇払工場の煙突。

海岸線に出て撮る。
勇払に心が残り、2日わたって足を入れた。

さて、
「煙突」の符牒といえば、精神分析的な
通俗化したクリシェが適用されることになりそうだ。
しかし随所にそれとなく現れる煙突は
やはり村田刑事が失ったそのものを想起させる。
美術館巡りをする場合、
まず主な会場の年間のスケジュールを
あらかじめ検索する。
で、それらの開催期間を横断する最も有効な日程を決定する。
(同時に順路を決める)
その日程に合わせて
ANAのスーパー旅割(!)を発売開始に合わせて予約。
・・・昨年もそうしたが
体調不良と新型インフルでキャンセルする。
(キャンセルのダメージは大)

今回は6企画を抽出。
その最終日がシャガール展と六本木でのマン・レイ展。
(上野→日比谷線六本木→大江戸線大門→東京モノレール)
(これはねえ、最終日乗り換えのツボなんですよ)
シャガール展は疲労で断念しかけたんだが
無理をしてでかけた。その甲斐はあった。
ロシアの作家たちやシャガールのキュビズムを
合わせてみることができたこと。
1964年ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場で開催された
歌劇「魔笛」の舞台美術・デザインを見れたこと。
これは新鮮だった。

10月末には福岡市美術館に来ます。
九州のヒトはチャンスです。
サーバー内にリンクを安置(笑)

メインページ

主な展示品1

主な展示品2

主な展示品3

主な展示品4

主な展示品5

そうそう、館内ではDVD映画が上映されていた。

映画

僕はDVD買いましたね。
ここでも常設展のなかに逸品をみた。
(企画展は「カポディモンテ美術館展」)
ジョヴァンニ・セガンティーニ「羊の剪毛」である。
旧松方コレクションのものらしい。
若いころから何度も常設展を見てるのに
これはお初だった。
・・・・・
セガンティーニといえば、大原美術館に
「アルプスの真昼」がある。
倉敷には3度足を運んだが
セガンティーニをみたのは一度だけだった。
(福岡県立美術館で大原展が開催されたときもなかった)
国内に何点あるのか知らないが
セガンティーニに会えるなんて
ベイコンと同じくらいありがたかった。

羊↓(クリックで拡大)


アルプス↓


いま新天町マックにてアクセス。
今日は西鉄二日市駅ホームで電車を待つ間に
「あつ賀」を予約した。
これは正解だった。

ジュンク堂ではもっぱらベイコンの資料をあさる。
そんな日中である。

コレクション展は今日9月4日まで。リンク切れに注意

うーむ。
僕はこれまで横浜美術館に
ベイコンが所蔵されていることすら知らなかった。
横浜では今回、「ポーラ美術館展」が目当てだった。
それを終えた後の通常の「常設展」にあたる
「横浜美術館コレクション展 2010年度」に回ったのだ。
いわゆる「ヨココレ」がすばらしいのは体験済みだが
ベイコンに出会うとは思いもよらなかった。
第3ブースで一瞬、息を飲んだ。



もちろん「きたるべき生物」のことである。
「きたるべき生物」を描きえた例外的な画家として、
ドゥルーズがあげたのがベイコンである。
どうだろう?
あなたは「人間か動物か決められないゾーン」を
この絵に見て取れますか?
ネットで見れるベイコンのフィギュアと比べれば
まともなほうかなあ。体躯は変形が激しいが。

「企画展」に出向いて「常設展」でびっくりするのは
何も今回が初めてではない。
大原で、あるいは石橋、松方でも何度か経験した。

しかしまあ、今回はとびきりだね。
なんせかのフランシス・ベイコンだもの。
(近代美術館にも1枚あるらしい)

化学物質と終始格闘しつつ(ただ逃げるだけだが)
美術館めぐりを強行した3日間で、
びっくり玉手箱をいくつか拾った。
が、ころあいよろしく眼痛がきたので、
今日のところはハイここまで。
第3展示室

おお、性根疲れ果てた。

・横浜美術館:ポーラ美術館コレクション展
「印象派とエコール・ド・パリ」
・横浜美術館コレクション展 第2期

・国立西洋美術館: カポディモンテ美術館展
・オノレ・ドーミエ版画展
・常設展

・東京国立博物館平成館:誕生!中国文明
・法隆寺宝物館

上野では午前中西洋美術館で頭痛がひどくなり
ホテルにもどってロキソニンを飲み、休憩。
午後ふたたび上野公園に博物館を訪ねる。
いやはや。

午前3時にはデパス効果が切れて覚醒。
もぞもぞとブログ更新なんぞやってる。
旅行最終日の今日、黒川さん遺作の国立新美術館を
六本木にたずねる。「マン・レイ展」だ。

それ以外は何もできそうにない。
どこかでぼんやりと過ごそう。
カメラが重たい・・・



このアーカイブについて

このページには、2010年9月以降に書かれたブログ記事のうちハイブリッドカテゴリに属しているものが含まれています。

前のアーカイブはハイブリッド: 2010年8月です。

次のアーカイブはハイブリッド: 2010年10月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

ハイブリッド: 2010年9月: 月別アーカイブ

Powered by Movable Type 4.01

photo pages

photos

地上の夜の天使たち