Results matching “フランシス・ベイコン” from 新地のドゥルーズ
警固神社前からバスで赤坂3丁目下車。
(歩くチカラがなかった)
信号渡って護国神社前のハス池に
カメが群れをなして甲羅干し。エグイですね。
(拡大すれば中央にみえます)
(NEX-7/Summaron F=3,5cm 1:3,5/SILKYPIX)
さて、本題。
「古代エジプト展」は思っていたほど混雑もなく、
じっくり・のんびり、観察(!)できました。
今もパピルスのヒエログリフの残像がある。(笑)
「動物の風刺パピルス」に獅子とガゼル(かな?)が
ゲームをやってる。そのゲーム盤もあった。
なぜか「正倉院展」の聖武天皇の双六盤を思い出した。
いつの時代にも気晴らしが必要なんです。うむ。
ネックレスのガラス玉でも
「正倉院展」のとんぼ玉を想起した。
奈良も古いが、こっちは紀元前15世紀だもんねえ。
ニンゲンの為すアーカイブは深遠ですなあ。
ところで、フランシス・ベイコン。
「自画像の習作」。85.3×63.5のリトグラフ。
いやはや、あるところにはあるんです。
こんなに身近な常設展に。
横浜以来の驚きでした。
ベイコンに触れると身がすくむ思いがする。
理由を考えたことはないが、僕に由来する
トータルの情動なのだろう。
「画家の自画像展」の作品リストです。
表紙は中村彝です。
(注:PDFは美術館サイトからD/Lしたものです)
これはなかでも衝迫的だろう。
三幅対のセンター部である。
キリスト教の伝統都的なトリプティクとのあまりもの断絶に
驚くとおもいます。
しかも家畜の解体=逆さ吊りです。
ベイコンその人は「否定」し、
「うそぶいて」もいたらしいが、
中央にはこのお方らしい刷り込みがあるのに気付きますか?
字義どおりの「襞」だなあ。
これはセンター部だけど
トリプティクの左右両側にも強力な磁場がある。
まずはこの絵が
あなたの何かに触れるなら、他も鋭意あたってみてください。
その過程でベイコンならではの「倫理」にゆきあたるでしょう。
「倫理」とはかくもしたたかな力なのです。
「フランシス・ベイコン」を読みふけった。
4階の美術書書架から持ち出して2階のカウンタ。
もう一冊、フィリップ・ソレルスの
『フランシス・ベイコンのパッション』(三元社)
今日はマクドナルドの泥水のような冷コーを
2杯やりました。エアコンはギンギンだった。
急ぎ足で涼しくなった一日。
にらチャンポン=福新樓でのアソビ。
(at the Shintenchō McDonald's.)
(イェルク・ツィンマーマン 五十嵐訳 三元社 2006年)
それだけでも強度は十分だけど。
いまあちらこちらでベイコンについて精査中なんです、実は。
明日はジュンク堂で時間をかけてやる予定。
この絵は、「みずゑ」のNO.810 1972年 の見開き。
(これはネットにもないと思うので)
ベイコン知らない方のために。
この絵だけで、あなたの潜在イマージュに
何かが顕現しますか?
何かが滲み出てきますか?
ドゥルーズには
『感覚の論理~画家フランシス・ベーコン論』がある。
が、ベイコンに限らず、スピノザ、カフカ、フーコーを
ドゥルーズの著作にみたいと考える余裕がない。
ドゥルーズ本人のことで手にあまる。
そのうちにね。読みましょう。
72年の『みずゑ』のものは
フランシス・グッドマンという写真家によって
撮影されている。
これは僕のラインだけど、
おのおのがいわば秘儀をもって何かに接近してゆく。
概念化はそのようにして始められる場合がある。
ポートレートのモデルとしてのベイコンに何か
!と感じる。
他のモデルには感じられない何か、だ。
①全身である。
②表情は不自然を装ったふうである。
(彼の意図だとおもう)
③ポートレイトが何たるかを撮影者以上に知っている。
④全体に「いかがわしい」ムードである。
コレクション展は今日9月4日まで。リンク切れに注意。
うーむ。
僕はこれまで横浜美術館に
ベイコンが所蔵されていることすら知らなかった。
横浜では今回、「ポーラ美術館展」が目当てだった。
それを終えた後の通常の「常設展」にあたる
「横浜美術館コレクション展 2010年度」に回ったのだ。
いわゆる「ヨココレ」がすばらしいのは体験済みだが
ベイコンに出会うとは思いもよらなかった。
第3ブースで一瞬、息を飲んだ。
もちろん「きたるべき生物」のことである。
「きたるべき生物」を描きえた例外的な画家として、
ドゥルーズがあげたのがベイコンである。
どうだろう?
あなたは「人間か動物か決められないゾーン」を
この絵に見て取れますか?
ネットで見れるベイコンのフィギュアと比べれば
まともなほうかなあ。体躯は変形が激しいが。
「企画展」に出向いて「常設展」でびっくりするのは
何も今回が初めてではない。
大原で、あるいは石橋、松方でも何度か経験した。
しかしまあ、今回はとびきりだね。
なんせかのフランシス・ベイコンだもの。
(近代美術館にも1枚あるらしい)
化学物質と終始格闘しつつ(ただ逃げるだけだが)
美術館めぐりを強行した3日間で、
びっくり玉手箱をいくつか拾った。
が、ころあいよろしく眼痛がきたので、
今日のところはハイここまで。
第3展示室