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セカンドベスト

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 10月17日付け朝日に岩井克人の『資本主義は本質的に不安定』という記事があった。ついこのあいだ15日、僕は「ワルラス均衡」のブログ記事を書いたばかりだったので、オッと思った。60年代からの新古典派経済学の思想が今回の金融危機で破綻した、というものだ。資本主義が不安定なのは基本的に「投機」によって成立しているからだ。いや通貨自体が投機だ。通貨は自己循環論法で支えられているにすぎない。もともと不安定だ。効率と安定の共存はもともとない。理想状態がないならば、効率的なパッチワークをそのつど施していくしかない。より良いセカンドベストを求める「永遠の実践主義」でいかざるを得ないというのが岩井記事の概要。
 しごく当たり前のハナシだ。1万円札を道端に見つけたら拾うだろう。それはその紙片で購入できるものが分かっているからだ。1ルピー紙幣だったら迷うだろう。価値がわからないからだ。基本的にそれらの心情は「投機」なのだ。思うに「投機」は人生そのものだ。憶測し、決意し、身を投ず。それが永続的な「均衡」や「安定」を生むはずがない。
 僕はこう考えている。「均衡」には「不均衡」の萌芽があらかじめ内蔵されてある。いいですか?あらかじめ、です。「不均衡」には来たるべき「調整的な均衡」が期待されている。そうみるべきなのだ。 経済の問題はすぐれて歴史の問題である。したがって生の問題なのだ。

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