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藤田嗣治 アッツ島

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 藤田嗣治のハナシになると条件反射のように気持ちが昂る。
特別な脳内物質が出るのだろう。
高校の頃、ゴッホ、ゴーギャンを好きな下級生がいた。その男のアパートにゆくとまさに貧乏画家のアトリエ然の部屋だった。
僕はそのころモディリアニに惹かれていて、それも誰かの影響だった。
互いに「他者の欲望を生きる」ことは若者の証明、特権みたいなものだったのだろう。
「エコール・ド・パリ」関連から藤田嗣治を好きになったのだと思う。
爾来半世紀も藤田の絵や文献とつきあってきたことになる。

去年(だったか?)竹橋の近代美術館で「アッツ島」の前に立った時、野見山暁治の話を思い出し、胸が熱くなった。
「アッツ島」が公開された当時、絵の前に賽銭箱が設置されていて、近くには藤田が軍服姿で直立不動で立っていた。賽銭を投ずる人にいちいち敬礼をしていた・・。それが野見山が目撃した話だった。

絵というものは不思議だ。アトモスフィアを携えてそこに君臨する。絵の前に立つと、藤田の生涯のパノラマに触れるがごときだ。藤田が現前するがごときだ。
しばしば絵は戦争で国境を移動する運命に遭う。「アッツ島玉砕」はアメリカが持ち去り、現在は日本に「貸与」されている絵だ。これも奇妙な事案だ。
朝日の「戦後70年シリーズ」記事でいろんな逸話が再現される。藤田は痛々しいくらい濃密で熱の人だった。
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