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Results tagged “カフカ 「ミレナへの手紙」” from 新地のドゥルーズ

知らずに済むならその方がいい、と
かつて一度も思わずに生きてこれた人は
きっと幸せなお方なのだ。
しかしそんな人でさえ、
見ざる聞かざる、知らぬが仏で
臭いものに蓋の虚構に飽き足らなくなることが
あるかもしれない。

カフカという世界文学史上のフィギュアは
マックス・ブロートがカフカの遺志(遺言)に反して
作品や日記をこの世に出したせいで(おかげで)
私たちの前に出現した。
これは巷間に流布した事実と言えよう。
そのマックス・ブロートも、長い間ミレナを
表に出さずにいた。
ミレナの以下の手紙を見る限り、
(ただしこれはマックス・ブロートの
『フランツ・カフカ 評伝』の中で用いられたもの)
ミレナはカフカとの親交そのものを
秘匿していたかったのではないかと思われる。


(松下たえ子編訳『ミレナ 記事と手紙』より)
1924年ミレナ28歳である。
そしてミレナの死後8年経った1952年、
カフカの手紙をミレナ自身が託した、
ヴィリ・ハースそのひとによって
『ミレナへの手紙』として世に出ることになる。
世に出る、と記したが、まあ暴露である。
日本には辻瑆(つじひかる)訳で出た。
僕のは戸塚1丁目の二朗書房のシールが貼ってある。
そこで買ったのだろう。


そしてこれは新潮社から80年代に出た『手紙』と『日記』。


僕の書架にまだ居残っている。
大江健三郎もヘルダーリンも金子光晴も消えたのに、
カフカやニーチェが残ってる。
潜勢力が持続している。

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