レンズグルメ: 2014年1月 Archives
(α7R/FUJINON 1:1.9 f=4.5cm)
絞りはアバウトf8。SILKYPIXデフォルト現像TIFF保存。Photoshop CS5.1にて拡大画像は横1840pix、サムネールは368pixにして品質85でWeb用保存。3枚共通の処理です。
(上)16:39、1/1000、ISO100。(中)17:36、1/160、ISO100。(下)18:00、1/60、ISO1600。なかなかのレンズです。ウワサは本当なのでしょう。(中)の絵には少しブレがあるか。(下)は橋の街灯が点くまで待っていたが寒くていったんウチに戻り、中に着込んで再度臨む。
「とってもええぞう2」はブルーレイ版です。かれらのPV全集です。かつて「YELL」のPVをネットで拾って見たときの感慨を大画面で味わおうと思いましてね。シャシン(映像)がいいんですよ。
(以前YELLについて、ここで記事にしてます。)
(追記)「YELL」のモノクロバージョンが入ってる。中学生のフォトジェニックなシーンだけをモノクロで仕上げているのだ。ふむふむ。このPVは(このPVだけか?)シャシン屋のアンテナに響くようにできている。僕が欲しがるわけだ。絡めとられてますな、僕は。まさに「リゾーム」じゃ。
(α7R/COLOR-ULTRON 1,8/50)
(上図)フォクトレンダーのCOLOR-ULTRON 1,8/50で絞って撮ってます。このマグカップはソニー・クリエイティブ・プロダクツの製品のようです。TOPTIP SPIRITSというお洒落なロゴが入ってます。1984年 MADE IN JAPAN ですが、検索しても出ません。ですからアナタもはじめて見るのではないでしょうか? いつ頃からウチにあるのかわかりません。ずっとありましたから。後方の大黒天の貯金箱なんて幼少のころ、慶応元年生まれの婆様からもらったものです。(笑)天下一品です。(下図)は開いて撮ってます。スタバのマグ。落として取っ手が欠けました。で、雑物入れに転用です。マグカップのハナシなのかULTRONのハナシなのか、不明ですが、タイトルはULTRONにします。拡大してごらんになってください。
(NEX-7/E1.8/35 OSS)
上の絵はα7RにペンタックスのSuper-Takumar 1:3.5/35を付けたものです。(ブレてます)。これも譲り受けの個物です。ペンタのこのレンズも秀逸です。名レンズでも個体差というのはありますからね。この個物は見事です。以下、作例。
(α7R/Super-Takumar 1:3.5/35)
(上)定点観測です。雲もなく光源にも乏しく殺風景ですが作例実写ですのでご容赦を。F8(orF11)です。(下)手前の綱にピントしてチルトアップで構図を持ち上げてます。F5.6です。今日はPM2.5もひどくはなくて温かい一日でした。これらは夕方4時を過ぎたあたりです。
(NEX-7/E1.8/35 OSS)
(α7R/color-ULTRON 1,8/50)
(上図)フォクトレンダーのcolor-ULTRON 1,8/50は1970年代にシンガポールで生産されたのだそうだ。"Carl Zeiss Planar 50mm F1.8 Made by Rollei"と双子の兄弟なのだそうだ。プラナーがウルトロンをまねたというが真偽はわからない。でも個物の前キャップがRolleiであるところをみれば(見にくいかな)権利はRolleiにあったのだろう。そういえば譲り受けの時、知人は前キャップは純正ですと話していた。不思議に感じたが、事後調査をすればなるほどそういうわけなのだ。個物はとてもきれいなものだ。で、いつもの作例。(下図)ヘリコイドで寄る。撮影のオブジェはあの"Carl Zeiss Sonnar 1:2 f=85mm"です。中を覗いてみる。ニュートンリングのような模様=「バルサム切れ」があるが撮影には関係がない。レンズ刻印にピント。ノートリミング。いやはや。これも(ULTRONのこと)とてつもないレンズです。もろもろの線が織りなす点に出来事があり、深夜にこの絵が産出された。ところでこれらの表象をアートだと感じ、共感できるニンゲンがはたして世界に何人いるのだろう?(笑)
シュナイダーのコンポノン(Componon)というレンズを知ってる方は少なくないと思う。知人=名工は僕のためにこんなふうに改造してくださった。
(NEX-7/E1.8/35 OSS)
1:4/35 はハーフサイズ用の引き延ばし用レンズなんだそうです。ライカ判のレンズよりはるかに小振りですね。これも世界に一つと思えてしまう。(まさしくそうかもしれないし、そんなことはないかもしれない)。ライカLマウント。絞りもついてます。では作例。鴨がいます。山の鉄塔も写ります。(上)
(α7R/Componon 1:4/35)
上はf11、下はf8だったと思う。四隅に少しケラレあり。解像度はとてもいい。下の絵の中央部100パーセントです。拡大してみてください。SILKYPIX現像。Photoshop web用保存 品質85。他の処理なし。
GOERZ FRONTAR D.R.P. というレンズのことをご存知ですか?(笑)。1920年代とか1930年代とかのボックスカメラといわれるモノについていたレンズのようです。カメラからレンズを取り外して、知人から譲り受けたものを紹介します。レンズは直径2cmくらいです。まずは表から。ついで裏面のマウント部。
(NEX-7/E1.8/35 OSS)
さて。いかがです? これをPENTAXのベローズを使って実際に撮ると、キヨハラソフトのように撮れます。まあ不思議です。もともとそんなレンズなのでしょうか? 今度知人に聞いてみようと思います。
下のアイコンはリンク先ですが、そこに似たような個物が紹介されてます。
マウウント部の高さが違うのだ、と記載されてます。譲り受けた個物は9番です。真鍮製の留め金にしっかりプレスされてます。1929年はウォール街で大暴落が起きました。カポネの時代かなあ。これがデジタルの世界で復活するのです。ワシもう少し長く生きたい。(w)
(α7R/Angenieux 35-140mm TYPE LA2)
改造3点セットを撮る。知人譲り受けのヘリコイドアダプターの威力はTYPE LA2のアンジェニューでも発揮される。Angenieux 35-140mmは最短撮影距離は1.5mだ。もともと35mm映画用ですからそんなものなんでしょうね。けれどヘリコイドをほんの少し繰り出すだけで、ググッと寄れる。これは快感。これまでよりずっと身近なレンズになりました。この絵で60-70cm付近。近づいて合焦する箇所を見つける方法が楽だと思う。雰囲気はそのまま映画(シネマ)です。この絵の場合、ベローズの上部にもピントがあります。中央部はピントがきてない。合い方も少し違う。実際のレンズ位置状況をNEX-7/E1.8/35 OSSで記録してます。
(NEX-7/E1.8/35 OSS)
(追記)中央部のピントのことが気になったので別のショットをみる。次の絵は顕著にそれが出ている。たぶん手前のGR28mmの刻印にピントを取り、構図を変えてチルトアップしたからだろう。中央部はアウトフォーカス部分なのだ。
(α7R/Angenieux 35-140mm TYPE LA2)
(α7R/Angenieux 35-140mm TYPE LA2)
スコパロンで撮る。少し絞ってます。
(α7R/SKOPARON 1:3,5/35 改)
スコパロン35mmをα7Rに付けて撮影。天使の横の個物はT3のSonnarというわけです。ヘリコイドアダプターの威力でまだまだ寄れます。こんな撮影は当時は絶対にできなかったことです。レンズの設計者がこの絵をみたら本当に驚くでしょうね。フィルムではできないことですから。驚嘆の世界です。Sonnarのレンズには天井の蛍光灯が写りこんでます。さて、処理のことです。SILKYPIXでTIFF現像。それをPhotoshopで開き7Rの横7360をピクセル倍数で割っています。(馬鹿げてますかね)よって拡大画像は横1840、サムネールは横368になってるわけです。横736でもいいのです。(笑)それらをPhotoshopのWeb用保存で品質85%で保存します。他の処理はしてません。
(NEX-7/E1.8/35 OSS)
ふたつのレンズについて。左の天使の横にあるのはスコパロン35mm(SKOPARON 1:3,5/35)です。一方のα7Rに付けてるのはコンタックスT3についていたSonnar 35mm/2.8です。
(NEX-7/E1.8/35 OSS)
赤丸のがそのスコパロン。1950年代のものだそうです。いやはや。うなりますね。師匠格の知人が届けてくれました。両方とも手作りです。ローレット加工も旋盤で仕上げてあります。世界にひとつの個物です。写りについてはおいおいご紹介いたしまする。スコパロン(左)のほうは絞りマーク(ドット)も刻印されてます。ドットの大きさも変化してます。これもハンドメイドです。レンズには名称や製造番号などが刻印されているのが普通です。最初にお見せした絵のふたつの個物には、その「面影」はないといえばないです。(実はあるんですが)けれど大切なのは写りです。むろん、レンズ個物にはある種のオーラがあります。オリジナルを愛でる、そこに何も問題はありません。「宮崎光学」ではオリジナルの面影を最大限に生かして製作します。その改造費はレンズ個物より高いものになります。趣味の世界ではそれもアリですからね。僕はどちらかといえば絵そのものを重視するほうだと思う。どちらかといえば、です。あのレンズを使いたい。その一心。半世紀以上も過ぎたきょうびに、便利なデジタル一眼で古い個物の魂を引き出すには、ときに原形を留めぬ「改造」が必須の技になるわけです。
SONYに付けてるSonnarはおよそf8あたりの固定絞りになります。M42-NEXマウントアダプタはヘリコイド付きです。超近接が可能です。無限付近ではパンフォーカスになります。スナップであればノーファインダで撮影できると思います。実に愉しい豊かなセカイが待っています。街は僕に「待たれて」います。
追記になります。このT3のSonnarで、ヘリコイド使用=ウルトラ近接を一枚。スコパロンに装飾された師匠の旋盤技です。サムネールは横 7360/20=368、拡大で横 7360/4=1840です。ぜひ拡大してご覧ください。
(α7R/Sonnar 2.8/35改)
「差異」というものはどのようにヒトを動かすのか、人はどの場所(トポス)から語り始めるのか(差異から語り始めると思うのです)、悦びとは何か、つまりは、生きる根拠とはどのあたりを指し示すのか、というようなもろもろの問い立てが、ひとつの「技」に触れることで出現します。もちろんこれらは僕固有の感慨=内在といえます。諸氏よ、いまここで言い表わされることの一端がおわかりでしょうか?