ドゥルーズ: 2017年4月 Archives

現代思想5月号=障害者

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「現代思想」5月号=障害者特集。去年の10月号と合わせて読む。(7s+NIKKOR-H 1:2 f=48mm)

熊谷-杉田対談。立岩真也、最首悟あたりを再読する。マイノリティやら「当時者問題」は簡単ではないですよね、おもうだに疲れがにじむ。
僕に「当事者問題」はいくつもある。若い時代からそれを「哲学化」・「存在論化」はしてきても、周囲にコミットすることはなかった。「わかりあえぬのはかなしいが、わかりあえるのはさらにかなしい」タイプのニンゲンなのだ。
語りは騙り、時代に「迎合」する戦略としての自己開示。それはある人たちには「偽善」に見える。「当事者問題」がシートに羅列され、検討され議論されはじめると、やりきれなくなる。
70年代に東京で(町田だったっけ?)自立支援関連の討議を現場で傍観したことがある。それもかったるかった。臨場する、共感する、しかし「残余」に包まれる・・とはなんということだ。こんな男はエポケーで生きるしかないのか。サイド1が場に広がるとサイド2を想起してしまうそんな男はしょせん運動には参加できない。よってことが起きればとりあえず「逃走線」を模索する。
これでは永久に、何も、解決はしない。w 到来するハルマゲドンを待つ身だ。さしたる有効な身構えもなく。
高橋女史が「政治断簡」に久しく登場してないなあ、と思っていた矢先の今朝。拡大画像でお読みくだされ。



タイトルが、うん。

記事には関係ないが、下のはNEX-7とアンジェニュー35-140mm TYPE LA2です。すっとこどっこい、ええでしょう?
NEX-7(の画像処理エンジン)とアンジェニューというアジャンスマン、その特徴を補正なしでそのまま出します。(Web用ではあるけど)

むかし『やっぱりおおかみ』を買って子供に読んでやった。
鷲田清一、佐々木マキは僕らの同時代の男。拡大画像無し。
フン!の意味で、けっ!という捨て台詞が、やっぱり、の前についていたと記憶する。



記事には関係ないがレンズをひとつ。ついさきほど届いた知人製作M42改造。拡大画像あり。
1950年代のAsahi-Kogaku,Takumar 1:2.4 f=58mm。



作例。やわらかい。





いつも(勝手に)撮影させていただいているおミセでお義理と感謝を胸に秘め、村田沙耶香を買った。w

以下は『現代思想』3月臨時増刊号「知のトップランナー50人の美しいセオリー」から。
茂木健一郎の「美しいセオリーはない。」の一部。

 時間に関する現存のセオリーのすべては、時間に関する私たちの最も根本的な疑問に答えるものではない。
私は子どもの頃よく煤を追いかけていた。少年の日、梢から漏れてくる太陽の日差しの中に、アオスジアゲハやゴマラダチョウを見上げた、あの時間はどこにいってしまったのか。
 今この文章を書いているこの瞬間もなお、時間が不可逆に流れていってしまうという事実を、どのように考えるべきなのか。私たちの一人ひとりが、それぞれの体験という私秘的な領域に閉じ込められ、そこから逃れようもないこと、その個人的体験の中で、時間が一方向に流れていってしまうこと、その厳然たる事実の下では、すべての営為、たとえば、このようにして雑誌『現代思想』に「美しいセオリー」というテーマで文章を書いていることは、すべて茶番であり、究極的には意味がないこと、それでもなお、私たちは何かをしなければならないこと、だからこそ、私はこうして、編集部の注文に応じて「美しいセオリー」というテーマの文章を綴っていること、今この瞬間もなお地球上では、それぞれの私秘的な体験に閉じ込められて、何十億という人々が個々の時間の流れの中にあること、そのようなむき出しの現実に比べたら、どんなに「美しいセオリー」も、児戯に等しいと私には思えるのである。

うむ。脳科学者もこんなことを思うのです。
①まさに時間論ですね。とっさにドゥルーズの発明品であるかの「アイオーン」を想起しました。「アイオーン」の線のただなかにいて茂木健一郎センセイは七転八倒している。(と言ってはいけません。w)
②言外にパラレルワールドを感得する。時間にもいくつかの系列(セリー)があるのではないかというのはファンタジーの世界だが楽しい。
③芭蕉の「隣は何をする人ぞ」を考えてみた。物理学で説明されても隣の人にはその人なりの時間がある。隣を想起する自分の時間も同じ時空内のいまここにある。一方であなたとわたしの(皆それぞれの)「アイオーン」をもからめとる現象がある(きっとありそうだ)。
時間はない、と言ったほうがよほどすっきりする(ような気もする)。時間のことを考えるとどうにも混乱する。

記事とは関係ない絵をひとつ。知人に頂戴したM42改造のNIKKOR28mm。ストリップ状。



左がニッコール28mm、右のはズミクロン-R50mmです。コンパクト。

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