ミツバチのささやき エル・スール

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さきごろBSプレミアムで
『ミツバチのささやき』と『エル・スール』が
あいついで放映された。ビクトル・エリセの作品である。
懐かしい。あらためて稀なる名作だと感じる。
梗概は検索してください。
「家族」は秘密めいてつねにそこにあるが
オィディプスのそれとしてではない。
むしろ子どもは父や母とは分かたれた存在として
描かれる。子どもは常に単独だ、と思わされる。

子どもは大人の「声」にどこか上の空で生きている。
実際に子どもと触れ合う機会をもつ大人であれば、
彼はそのことにじゅうぶん気づいているはずだ。
子どもはたまさか大人の内在の平面に接することがあっても
すぐに自分らの領分=領土、自分らの平面に立脚して生きる。
「大人はわかってくれない」のではなく、そもそも
「大人にはわからない」のだ。
ぼくはそう思っている。

では『ミツバチ』と『エル・スール』のそれぞれのラストを。

       

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このページは、が2011年11月29日 13:22に書いたブログ記事です。

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