フジタツグジ

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僕にとって藤田嗣治は特別な存在であり続けた。
キキの埋葬に最後まで付き添った男。
日本人=同業の画家に妬まれた男。
日本芸術院会員を辞退した男。
国籍を捨てた男・・・
と、若い頃から特別な情動を駆使してみ続けてきたものだ。
ツグジの絵があればできる限り出向いた。

十数年ぶりに、図録を買った。
ポーラ美術館とフジタの記念に。
ポーラ=フジタらしいおしゃれな図録だ。
僕の「純粋記憶」はこの図録を手に取るたびに
このあと幾度も幾度も更新されるのだろう。

そも「記憶」とはいったいなんだろう?
フジタを思えば、高校時代の画家志望の男のことや
ゴッホとゴーギャンの逸話をうわごとのようにする男、
エコール・ド・パリの作家たち、とりわけモジリアニを
好きだった女のことなどが浮かんでくる・・・
「記憶」がここに再現前する。
再現前?いやいやそんな表象でまとまる感情ではない。
ひとつひとつが入り組んで、陶然となる。
僕の思い入れ満載の作家なのだ、フジタは。


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さらにEOSの最大画像、横5616がここにある(笑)

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このページは、が2011年9月10日 21:58に書いたブログ記事です。

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