ドゥルーズ的成瀬巳喜男

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ものを創る人間が一連の不可能事によって
喉もとをつかまれていないとしたら、
その人は創造者ではありません。
創造者とは、独自の不可能事をつくりだし、
それと同時に可能性もつくりだす人のことです。
発見するためには、マッケンローのように
壁に頭をぶつけていなければならない。
壁がすりへるほど頭をぶつけなければならないのは、
一連の不可能事がなければ逃走線、あるいは
創造という名の出口を、そして真理を成立させる
〈偽なるものの力能〉を手に入れることができない
からです。
『記号と事件』(文庫版)

では成瀬巳喜男の「娘・妻・母」。
原節子、40歳。
2年後に、「忠臣蔵」=りく役を最後に銀幕を去る。
降りる時期を知っていたのだと思う。

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このページは、が2010年12月 5日 19:35に書いたブログ記事です。

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