ミレナ 記事と手紙

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松下たえ子編訳『ミレナ 記事と手紙』を
ジュンク堂で手にとって開き
その後県立図書館にリクエストしたのには
次の箇所に触れたことから。
「フランクの不安が何であるかに関しては、
末梢神経に至るまでわたしには分かっています。
不安はすでにわたしより以前から、
フランクがわたしを知る前から、存在してました。
わたしはフランクを知るより前に
フランクの不安の方を先に知っていました。


マックス・ブロートに宛てた手紙の中にある。

ミレナそのひとについて、
僕は何も知らないといってよい。
『ミレナへの手紙』の宛名の人、
短い間恋人だった、ということ。それくらいだ。
2度離婚し強制収容所で死んだことも初めて知った。

みすず書房から去年刊行されている。
記者だったミレナの記事と書簡から編纂している。
カフカに宛てた手紙、いわば「フランツへの手紙」は
残されていない。
(カフカ自身が処分したとも)

この書籍、真新しくて
県立図書館から外出するのも初めてである。
(720の画像あり)


右の赤帯の冊子はというと、
「石原8年誌」である。
今年になってこれはなくなって、
旧来の10年誌と新たに5年誌が加わった。
僕の2冊目の「8年誌」が今年で終わる。
(つまり16年付けてきた)
で、「廃版」8年誌をネットで捜し、買い求めた。
いってみれば賞味期限切れの代物である。
2010-2017のものだから2段目から記すことになる。
終いまで使いおおせるだろうか?

カフカは日記をミレナに託した。
(カフカの死後マックス・ブロートに渡る)
これが hisaakies case では、日記のたぐいは
時期をみてすべて焼き捨てることになるだろう。
ニンゲンは成り立ちからして特異かつ
奇妙なパラドックスのなかに生きている。
悦ばしいリゾームだ、と言っておこう。

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このページは、が2010年11月 8日 17:01に書いたブログ記事です。

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