出来事
徳泉川内を歩く。
山野には特殊な「入り口」がある。
その「潜勢力」が僕に作用し
山に深く入り込むことがある。
そんな「傾向」はいつでもリロードできるシステムとして
僕の地層で待機している。
もっとも、
時節の色は深く混然として美しいが
油断すると虫にやられる。
ご用心をというわけだ。
ほんの子供の時分から目的もなく逍遙するのを
まるで日課みたいに重ねてきた。
「傾向」とか「リクライン」といえば済むが、
「深部」でもあり「表皮」でもある。
あるいは、「坂」と言ってもいい。
久しぶりの山野=場所を歩くと
以前とすっかりと変わっていたりして
新鮮な思いをする。
昔の記憶が現前に出て
いまここ、のイメージと綯い交ぜになる。
パレットで絵の具を混ぜるようなもので
記憶といまここが分かちがたくなる。
山野の「潜勢力」と僕に内在する「潜勢力」。
線は複雑になる。事はずんずんすすむ。
そのときの「身体性」の切断面を
ほらこれです、と示すことはできないだろう。
大分県別府市の明礬(みょうばん)温泉で、
若い女性が殺害されるという事件があった。
痛ましい。が、この女性にも「潜勢力」は十全に働き
事は生成した。
通常、明示的ではないにせよ
僕たちはある種の慣れた主観とともに動いている。
「秘湯」を訪ねてとっぷり日が暮れる、というのは
僕にも経験がある。
不気味な地の音を感じながら湯にひたる。
不意に、前提とはことなる状況が指し示される。
山野の「潜勢力」とは本来そうしたものなのだ。
「坂」であり「穴」であってみれば
人は転げ落ちるし、深みにもはまる。
「出来事」という「点」は、様々な「線」の交接点といえる。
女性の軽率な行動が引き起こした事件だ、と
裁断できるものでもない。(気持ちはわかるけど)
山野には特殊な「入り口」がある。
その「潜勢力」が僕に作用し
山に深く入り込むことがある。
そんな「傾向」はいつでもリロードできるシステムとして
僕の地層で待機している。
もっとも、
時節の色は深く混然として美しいが
油断すると虫にやられる。
ご用心をというわけだ。
ほんの子供の時分から目的もなく逍遙するのを
まるで日課みたいに重ねてきた。
「傾向」とか「リクライン」といえば済むが、
「深部」でもあり「表皮」でもある。
あるいは、「坂」と言ってもいい。
久しぶりの山野=場所を歩くと
以前とすっかりと変わっていたりして
新鮮な思いをする。
昔の記憶が現前に出て
いまここ、のイメージと綯い交ぜになる。
パレットで絵の具を混ぜるようなもので
記憶といまここが分かちがたくなる。
山野の「潜勢力」と僕に内在する「潜勢力」。
線は複雑になる。事はずんずんすすむ。
そのときの「身体性」の切断面を
ほらこれです、と示すことはできないだろう。
大分県別府市の明礬(みょうばん)温泉で、
若い女性が殺害されるという事件があった。
痛ましい。が、この女性にも「潜勢力」は十全に働き
事は生成した。
通常、明示的ではないにせよ
僕たちはある種の慣れた主観とともに動いている。
「秘湯」を訪ねてとっぷり日が暮れる、というのは
僕にも経験がある。
不気味な地の音を感じながら湯にひたる。
不意に、前提とはことなる状況が指し示される。
山野の「潜勢力」とは本来そうしたものなのだ。
「坂」であり「穴」であってみれば
人は転げ落ちるし、深みにもはまる。
「出来事」という「点」は、様々な「線」の交接点といえる。
女性の軽率な行動が引き起こした事件だ、と
裁断できるものでもない。(気持ちはわかるけど)