浮遊するシニフィアン

|
福岡の人にはなじみの風景でしょう。
国体道路の春吉・南新地あたりに
「ウコンの力」がある。
バス窓から見る3枚。
もっとも画角はそれぞれ違う。
16-35の試し刷り、です。







こんなサムネールほどの絵でも
バス窓の反射・映り込みがハッキリわかる。
さて、そんなときフィルタは?・・フードは?と
アナタ、おっしゃいません?(笑)

フィルタを使って「効果」を出すならば
それを使わないのも「効果」であるわけですよね。
ぼくはこれが好きなのです。

ドゥルーズが構造について語るなかに、
空虚な桝目の循環による効果、というのがある。
バス窓の映り込みを排除する狙いは「効果」です。
それはまさに浮遊するシニフィアンです。
それ自体がまた移動します。
いわくゼロ価、国王の位置、です。
(『意味の論理学』第11セリー 小泉義之訳)

もちろん僕の方法・好みだってミメーシスだし
クリシェを免れえません。
でもね、
その場合でも、現実にはつねに差異の線が出るし
トポロジーの形状は変化します。
定型的な技法にかまけて
かえって愉しむ瞬間を奪われる、それが
僕には不都合なんです・・。審美的じゃないんです。

このブログ記事について

このページは、が2010年10月 6日 04:47に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「ULTRON 40mm F2」です。

次のブログ記事は「マン・レイ展」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

Powered by Movable Type 4.01

photo pages

photos

地上の夜の天使たち