イディオリトミー

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 イディオリトミー、と検索しても何もでない。バルトの「いかにしてともに生きるか」というコレージュ・ド・フランス講義録のなかにある造語(概念)のようだ。松浦寿輝の"距離のパトス"で知った。『表象』創刊の巻頭にのっている。この巻頭はなかなか美しい。詩人でもあった(詩集『冬の本』はすばらしかった)松浦センセの真骨頂である。ちょっとできすぎかな、とおもうくらいだ。
 「同質性の狎れ合いを断ち、また単なる差異の確認に自足することも潔しとせず、繊細このうえもない<距離のパトス>を知的に、身体的に、また倫理的に生きること。それによってのみ私たちは自分自身となり、また自分自身を他から際立たせることができるはずなのだから。
 うーむ。どう?まるで詩そのものでしょ?現代思想を詩のように読んできたぼくでもこの創刊マニフェストには戸惑った。あれまあ、「イディオリトミー」をタイトルにしたのになんかもう松浦寿輝のウツクシイ言辞に酔っちまって・・今日はこれで終わりに。

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このページは、が2008年11月14日 12:59に書いたブログ記事です。

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